「ヒロシマ・アピールズ」ポスター2016年版は上條喬久氏が制作
JAGDAは、広島国際文化財団と共同で、1983年から1989年まで、毎年会員代表1名が「ヒロシマの心」を言葉を超えて訴えるポスター「ヒロシマ・アピールズ」をボランティアで制作し、国内外に向けて平和を希求する活動を行ってきました。2005年、広島の被爆60周年を機に活動を再開し、この度、上條喬久氏(東京)による2016年版のポスター(シリーズ19作目)を発表いたしました。
タイトル:「祈りの風景」
デザイン:上條喬久(かみじょう・たかひさ)
主催:公益財団法人ヒロシマ平和創造基金
一般財団法人広島国際文化財団
公益社団法人日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)広島地区
協力:凸版印刷株式会社、株式会社竹尾
詳細:JAGDA広島地区
制作コメント
2016年5月、現職の米大統領として初めて、オバマ大統領の広島訪問が実現し、スピーチで「核兵器廃絶」の願いが明快に述べられた。それは戦後71年で初めての快挙と言える出来事であった。
その同じ時期、私はHIROSHIMA APPEALSの平和ポスターの制作を始め、原爆の悲惨さをいかにシンボリックに表現するかに腐心していた。しかし、オバマ大統領訪問の陰にあった広島の人々の努力と平和への想いを知って、それまでの考え方を大きく転換することになった。告発し、謝罪を喚起するという対立軸ではなく、赦し、和解し、共に祈るという、深く静かな強い平和への希望を軸とする表現である。
私は常々、グラフィック・デザインの作品は街や生活の中で、風景になって欲しいと願っている。つまり、自分の内なる想いが受け入れられ、風景となって存在することが理想と考えている。
HIROSHIMA APPEALS 2016も平和を強く希求し祈る気持ちをカタチにした。祈りがカタチになった。もしも、そこに共感が生まれるならば、きっと大きなメッセージとなり、祈りの風景になることを願っている。
作者略歴:上條喬久
1940年東京生まれ。1964年東京藝術大学工芸科/グラフィックデザイン専攻卒業。1972年株式会社上條スタジオ設立主宰し現在に至る。YONEXのCI 。三菱製紙のCI 。サントリービールの「LIGHT’ S」「MALT’S」。専売公社のCI。積水ハウスのCI。LIONのCIなど多くの実績がある。1991年東北芸術工科大学のマークをデザイン。1992年から2007年まで情報デザイン学科の主任教授を務める。JAGDAは1980年から理事として参加し、2002年から2010年まで副会長を務める。現在、東京アートディレクターズクラブ(ADC)会員。日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)理事。受賞=1968年日宣美賞。1969年、1974年、1975年東京ADC賞、東京ADC会員となる。1980年国際カレンダーコンテスト金賞。1983年日本の絵本賞。1990、1991、1992、1997、1999、2000、2001年全国カレンダー展通産大臣賞。1994年内閣総理大臣賞。著書=2001年『ゼロポイント 原点の風景』六耀社。2002年『TAKAHISA KAMIJYO』ggg books。
ポスター販売のご案内
・サイズ:B1
・価格:1枚1,080円(税込)
・取扱店:広島平和記念資料館(原爆資料館)ミュージアムショップ
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