第20回亀倉雄策賞:選考経緯・展覧会情報
受賞者 :中村至男(Norio Nakamura)
受賞作 :個展の告知・出品ポスター「中村至男展」(cl:クリエイションギャラリーG8)
作品発表:年鑑『Graphic Design in Japan 2018』(2018年6月25日発行/六耀社刊/税込価格16,200円)
授賞式 :2018年6月29日(金)新潟にて実施〈2018年度JAGDA通常総会会場〉
展覧会 :第20回亀倉雄策賞受賞記念展
2018年4月6日(金)〜5月16日(水) 東京・クリエイションギャラリーG8 詳細
2018年6月9日(土)〜7月1日(日) 新潟・新潟県立近代美術館 ギャラリー 詳細
選考経緯
1. 第1次選考(2017年11月-12月)
・年鑑『Graphic Design in Japan 2018』掲載作品選考会において、全1,977作品を対象に、年鑑選考委員が候補作品を選出。
・より精度の高い選考を目指し、選考ルールを例年より一部改定。各カテゴリーの得票上位であるJAGDA賞候補作品のうち、過去の受賞者12名(浅葉克己、植原亮輔、葛西薫、佐藤卓、澁谷克彦、永井一正、仲條正義、服部一成、原研哉、松永真、三木健、渡邉良重)による39作品を除いた76作品を対象に、当日出席した選考委員27名がひとり5票の用紙記入方式で、亀倉雄策賞にふさわしいと思われる作品に投票(全票投票/出品会員名は非表示/自身の出品作品には投票不可)。その結果、1票以上を得た29名および2組の38作品を選出した。
2. 最終選考(2017年12月15日)
・ひとり(1組)あたり1作品を候補とするというルールに従い、複数作品が候補に上がっている出品者については、選考委員の多数決で各1作品、もしくは同テーマのシリーズ作品を選び、31作品(シリーズ)最終ノミネートとした。
・選考委員11名がひとり3票を持って投票を行った結果、5票以上を獲得した2作品(永井、中村の作品)が最終候補となり、決選投票で9票を獲得した、中村の作品が選ばれた。
・選ばれた「中村至男展」の一連のポスターは、2017年1月に開催された中村の個展のための告知および展示用の新作ポスター。「テクノロジー寄りのものではなく、非常に人間的な、ナイーブさを持つ“新しさ”がある」「ソフトの使い方や用紙の選択等、あえて破綻を生じさせるような挑発的な手法を取り入れているが、中村至男的ともいうべき世界観が根底にあり、見ていて気持ちの良さを感じる。たとえば、ケーキのみならず、ロウソク、さらに炎までカットするという、独特な“ものの見方”のおもしろさが、多くの人達の共感を得ているように思う」「グラフィックの新しい鉱脈を探り当てた」と評された。
*最終選考委員会メンバー
・亀倉雄策賞運営委員=永井一正(選考委員長)、浅葉克己、葛西 薫、勝井三雄、佐藤 卓、
仲條正義、原 研哉、松永 真
・ゲスト選考委員= 秋山晶、宇野亜喜良、松本哲夫
候補作品(出品者名五十音順)
○パッケージ「D-BROS GINZA SIX」(飯田 郁 cl:ディーブロス)
○パッケージ「三好」(石黒篤史 cl:阿武の鶴酒造)
○環境・空間「mt ex」(居山浩二 cl:カモ井加工紙)
○環境・空間「天理駅前広場 CoFuFun」(色部義昭 cl:天理市)
○ポスター「nagareyama skin clinic」(大作皐紀 cl:ナガレヤマスキンクリニック)
○映像「ANIMA OF ONOMATOPOEIA」(岡崎智弘 cl:プリーツ プリーズ イッセイ ミヤケ)
○ジェネラルグラフィック「PERSPECTIVE DESK NOTE」(岡室 健 cl:ページズ)
○新聞広告「伊藤忠商事 かせぐ/けずる」(岡本 学 cl:伊藤忠商事)
○インタラクティブデザイン「Boxx」(押見健太郎 cl:ボックス)
○複合「渋谷区 ちがいをちからに変える街」(小野恵央 cl:渋谷区)
○ジェネラルグラフィック「アイラブ人形浄ルリ」(加藤圭織 cl:加藤圭織)
○CI・VI・ロゴ/パッケージ「THINK OF THINGS」(金井あき cl:コクヨ)
○環境・空間「青森コンプレックス 重さと軽さ」(菊地敦己 org:青森県立美術館)
○新聞広告「忘却は、罪である。」(窪田 新 cl:宝島社)
○環境・空間「いい街いい電車プロジェクト」(小杉幸一 cl:東急電鉄)
○パッケージ「虎屋中形羊羹」(白井陽平 cl:虎屋)
○パッケージ「SEN」(新保慶太・新保美沙子 cl:テン)
○雑誌広告「無印キャンプ場」(新村則人・庭野広祐 cl:良品計画)
○ジェネラルグラフィック「FOR STOCKISTS EXHIBITION 2017」(高田 唯 cl:フォー・ストッキスツ・エキジビション実行委員会)
○ポスター「IN & OUT」(田部井美奈 org:緑光マルテ)
○ポスター/ブック・エディトリアル「NUDIST 2017」(永井裕明 cl:キネェントス)
○ポスター「中村至男展」(中村至男 org:クリエイションギャラリーG8)
○パッケージ「SOUL of MOTION」(信藤洋二 cl:マツダ)
○ポスター「ビューラー」(花原正基 cl:資生堂)
○CI・VI・ロゴ「可香凝 芸術名作展」(林 規章 cl:女子美アートミュージアム)
○複合「太田市美術館・図書館」(平野篤史 cl:太田市美術館・図書館)
○環境・空間「銀座ロフト」(廣村正彰 cl:ロフト)
○ジェネラルグラフィック/ブック・エディトリアル「D-BROS GINZA SIX 家紋」(福澤卓馬 cl:ディーブロス)
○複合「現象体 無版×ファインペーパー」(三澤 遥 cl:竹尾)
○CI・VI・ロゴ「尾鈴山蒸留所」(水野 学 cl:尾鈴山蒸留所)
○CI・VI・ロゴ「fossette」(森田賢吾 cl:フォセット)
[記:亀倉雄策賞事務局]
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